皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所、行政書士オフィスかわしまです。
化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可の取得代行をしております。
今日は、化粧品製造販売業許可を取得した後の業務について考えてみます。
化粧品製造販売業許可を取得後は、取得時に作成したGQP手順書、GVP手順書を元に業務を進めていくことになります。そのため、化粧品許認可取得時に作成するGQP手順書、GVP手順書は、実際に行う業務をシミュレーションして作成する必要があるのです。インターネット上で入手できるGQP手順書、GVP手順書では、実際の業務と相違が出てくる可能性もあります。自社の一連の業務を見直し、手順書を作成して下さい。
それでは、GQP手順書に関連する業務、GVP手順書に関連する業務に分けて具体的に説明致します。
GQP手順書に関連する業務
・組織と役割の明確化
品質管理業務に関わるスタッフの役割と責任を明確にし、円滑な業務運営を実現します。
・品質標準書の作成と運用
品質標準書の整備
製品の仕様、試験方法、管理基準などを明確にするため、標準書を作成します。
文書管理
文書や記録の適切な保管・更新を行い、トレーサビリティを確保します。
・受託製造業者の管理
委託契約書の締結
受託製造業者との契約において、品質保証に関する責任範囲を明確化します。
・製造業者の監査
定期的な工場監査や品質システムの確認を実施し、適正な運営を確保します。
・市場への出荷判定
市場への出荷判定とは、製品を市場に出荷する際に、品質保証部門が製造記録や品質試験の記録などを調査し、出荷の可否を決定する作業です。
・品質不良および回収への対応
苦情処理 顧客からの苦情を迅速かつ的確に処理し、再発防止策を講じます。
製品回収の手順 品質不良が判明した場合、迅速な製品回収が行えるよう、計画と手順を策定します。
・内部監査と改善
定期的な内部監査、教育訓練
GQP体制の有効性を確認するため、内部監査、教育訓練を実施します。
・継続的な改善
内部監査結果を基に、品質保証体制を改善します。
GVP手順書に関連する業務
・市販後の安全管理業務
製品が市場に流通した後の安全管理業務には、以下の内容が含まれます。
(1)安全性情報の収集
製品に関する安全性情報を国内外から幅広く収集します。
消費者からの苦情
医療機関や販売業者からの報告
文献やインターネットの情報
他国の規制当局からの情報
(2)安全性情報の評価
収集した情報を評価し、製品のリスクを分析します。
有害事象の発生頻度
事象の重篤度
製品使用との因果関係
(3)是正措置の実施
必要に応じて、以下のような是正措置を講じます。
ラベルや使用上の注意の変更
製品の自主回収
製品改良
当局への報告
・苦情、有害事象への対応
消費者からの苦情や有害事象の報告があった場合、以下のプロセスで対応します。
苦情対応フロー
(受理)苦情を迅速に受理し、詳細情報を記録します。
(調査)苦情の内容を調査し、原因を特定します。
(評価)苦情が製品の安全性に与える影響を評価します。
(対応)必要な場合、消費者への説明や製品の回収などの対応を行います。
(報告)有害事象が重大な場合は、行政機関に報告します。
・リスク管理の継続的改善
GVPでは、リスク管理を継続的に改善することが求められます。内部監査や教育訓練を定期的に実施し、安全管理体制を維持・強化します。
内部監査 定期的にGVP体制を監査し、不備があれば改善します。
教育訓練 安全管理業務に関わるスタッフに対し、GVPに関する教育訓練を行います。
化粧品製造販売業許可を取得した後は、以上のような業務を、GQP手順書、GVP手順書に沿って、実施していくことになります。そして、これらの業務を実施した記録についても用意する必要があります。更新時に、業務を実施しているかどうかの証明になるのは、各々の記録書類になりますので、確実に記録書類を残すようにして下さい。用意すべき記録書類の種類が多くなっております。記録書類についてご相談等ございましたら、お気軽にご連絡下さい。