皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。
当事務所では、リユース商品を事業として販売、買い取り等するために必要となる、古物商許可の新規申請代行をしております。取得を考えている方は、お気軽に当事務所にご相談下さい。

こちらの記事では、中古販売市場で特に人気があると思われる中古車販売について説明させて頂きます。中古自動車販売店を開業・運営するにあたり、最も厳格にクリアしなければならないのが「許認可」と「関連法令」の壁です。自動車は人の命に関わる高額な動産であり、盗難や犯罪の温床になりやすいため、国や自治体によって非常に細かくルールが定められています。これらを無視して営業すると、無許可営業として重い刑事罰(懲役や罰金)を科されるだけでなく、二度と業界に戻れなくなるリスクがあります。事業を検討されている方はくれぐれもお気をつけください。
絶対に必要な基本の許認可:古物商許可
中古車(新車登録された後のすべての車両)を、転売して利益を得る目的で買い取る場合、必ず「古物商許可(自動車商)」を取得しなければなりません。
- ① どこへ申請するのか?
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営業所の所在地を管轄する「警察署の生活安全課」が窓口となります。最終的な許可は各都道府県の公安委員会から下ります。
- ② 取得にかかる費用と期間
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- 申請手数料: 19,000円(不許可になった場合も返金されません)
- 標準処理期間: 申請が受理されてから約40日(土日祝日を除くため、実質1ヶ月半〜2ヶ月近くかかります)。店舗を借りる場合は、この期間の家賃(空家賃)を考慮しておく必要があります。
- ③ 主な要件(欠格事由)
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以下の条件(欠格事由)に一つでも該当する場合、許可は下りません。
- 成年被後見人、被保佐人(精神上の障害により判断能力が著しく不十分な人)
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 過去5年以内に、禁錮以上の刑、または特定の犯罪(窃盗、背任、古物営業法違反など)で罰金刑に処せられた者
- 暴力団員、またはその関係者
- 固定の営業所(店舗や事務所)を持っていない者
- ④ 「営業所要件」の注意点(最重要)
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古物商許可の審査で最も厳しく見られるのが「営業所(実体のある拠点)」があるかどうかです。
- 賃貸物件の場合: 賃貸借契約書の使用目的が「事務所」や「店舗」になっている必要があります。「居住用」となっているマンションの一室などでは、原則として許可が下りません(貸主の「承諾書」があれば認められるケースもあります)。
- 独立したスペース: 他の法人や個人の生活スペースと明確に区別されている必要があります。
- 車両の保管場所(駐車場): 営業所とは別に、買い取った車を保管するスペース(駐車場)の記載を求められます。展示場である必要はありませんが、車を物理的に置ける場所が確保されている証明が必要です。
実務開始後に必須となる周辺の許認可・登録
古物商許可を取得して「お店を開く権利」を得た後も、実際の業務(登録・移動・整備など)を行うためには、国土交通省(運輸支局)に関連する様々な登録や許可が必要になります。
- ① 回送運行許可(ディーラーナンバー)
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仕入れた車(車検切れの車や未登録の車)を、車検場や店舗へ移動させるために、いちいち仮ナンバー(市区町村で借りる赤い斜線の入ったナンバー)を取得するのは極めて非効率です。そこで必要になるのが、運輸支局から貸与される「回送運行許可番号標(通称:ディーラーナンバー)」です。
- 取得のハードル: 非常に高いです。以前に比べて緩和されたものの、一般的には「過去1年間の販売実績が○台以上(地方運輸局により異なるが、年間12〜24台程度)」といった実績要件が課されます。
- 開業初期の対策: 開業直後は実績がないため、ディーラーナンバーは取得できません。そのため、最初は積載車(キャリアカー)を用意するか、外注の陸送業者に依頼する、あるいは地道に仮ナンバーを役所で借りて回送することになります。
- ② 自家用自動車有償貸渡許可(レンタカー許可)
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中古車販売店では、お客様の車を車検や修理で預かる際、「代車」を出すのが一般的です。もし、この代車を有償(1日○円など)で貸し出す場合、あるいは「購入を検討している人に有料でテストドライブをさせる」といった場合は、レンタカー業の許可が必要です。
- 申請先: 営業所を管轄する運輸支局
- 要件: 登録免許税として90,000円がかかります。また、貸渡責任者の配置や、任意保険の加入(対人無制限、対物1,000万円以上など)が義務付けられます。
※「完全無料で代車を出す」のであればレンタカー許可は不要ですが、少しでも費用を徴収する場合は無許可営業(道路運送法違反)になるため注意してください。
- ③ 自動車解体業・引取業の登録・許可(自動車リサイクル法)
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下取りした車や仕入れた車の中には、転売できず「廃車(スクラップ)」にするしかない車両も出てきます。
- 引取業の「登録」: 廃車予定の車をユーザーから引き取り、解体業者へ引き渡すだけであれば「引取業」の登録(自治体への申請)が必要です。これは比較的簡単に取得できます。
- 解体業の「許可」: 自社でパーツを剥ぎ取って販売したり、車体を切断・解体したりする場合は「解体業」の許可が必要となり、これには非常に厳しい環境基準や設備要件が課されます。通常の販売店であれば、解体は専門業者へ外注するのが一般的です。
「自社で整備・車検」をする場合の高い壁:認証・指定工場
お客様に売る車を自社できれいに整備し、車検を通してから納車したいと考えるのは自然なことです。しかし、自動車のブレーキやサスペンションなど、命に関わる重要部品の分解・整備(特定整備)を行うには、国の認可が必要です。
- 自動車特定整備事業(旧:分解整備)の「認証」
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他人の車の重要部品を分解・整備して報酬(整備代金や納車整備費用)を得るには、地方運輸局長の「認証」を受けた工場(認証工場)でなければなりません。
- 高いハードル: 認証を得るには、「一定以上の広さの作業場」「規定の点検工具の保有」、そして何より「国家資格を持つ自動車整備士(常勤)」の配置が必須です。
- 開業初期の対策: 1〜2人の小規模開業で、自身が整備士資格を持っていない場合、自社での分解整備は法律上できません。そのため、車検整備や重整備は、近隣の「認証工場」や「指定工場」と業務提携し、すべて外注(委託)するのが鉄則です。オイル交換やワイパー交換などの軽整備は資格がなくても行えます。
コンプライアンスと関連法令の遵守(消費者保護)
許認可を取得した後も、日々の営業において遵守しなければならない法律が多数あります。特に近年は消費者保護の観点から、中古車業界への監視の目が非常に厳しくなっています。某大手の中古車販売会社が問題起こしたこともありましたね。
- ① 自動車公正競争規約(公正取引委員会・消費者庁)
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中古車の価格表示や広告には、厳格なルールがあります。
- 総額表示の義務化: 現在、中古車の価格表示は「車両本体価格」だけでなく、登録に伴う税金や強制保険、必ず発生する手数料を含んだ「支払総額(乗り出し価格)」の表示が完全義務化されています。「安く見せておいて、契約時に高額な諸費用を上乗せする」という手法は違法です。
- 修復歴・走行距離の明示: 事故車(修復歴あり)や、メーター巻き戻しなどの走行距離不明車は、広告や店頭で必ずその旨を表示しなければなりません。これを隠して販売すると「優良誤認表示」として、措置命令や課徴金、営業停止などの重いペナルティを受けます。
- ② 特定商取引法(クーリング・オフの誤解)
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よくある誤解として「中古車を買ったけど、気が変わったからクーリング・オフしたい」というお客様からの要求があります。
結論から言うと、自動車の売買(通信販売を含む)には、原則としてクーリング・オフ制度は適用されません。 自動車は登録や手続きに手間がかかり、乗ればすぐに価値が下がるため、法律で除外されています。
ただし、店舗側が独自の「返品保証」を謳っている場合はその規約に従う必要があります。
まとめ 許認可トラブルを防ぐために
中古車販売業を始めるにあたって、最も犯しやすい失敗は「場所(物件)を先に決めて契約してしまったのに、そこが法律上の理由で古物商の営業所として認められなかった」というケースです。家賃だけが発生し、営業が始められないという最悪の事態になりかねません。
まずは、目をつけた物件が見つかった段階で、契約書に印鑑を押す前に「管轄の警察署(生活安全課)」に図面や写真を持参し、「ここで中古車屋の古物商許可を取る予定ですが、場所の要件は満たしていますか?」と事前相談に行くことを強くお勧めします。当事務所にご相談頂ければ、当事務所で確認もさせて頂きます。ご自身で動かれるのが難しい場合など、お気軽にご連絡下さい。
安全かつ合法的な基盤をつくり、長期的に稼ぎ続ける中古車販売店になりましょう。
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当事務所では、中古自動車の販売、買い取りに必要となる古物商許可の取得申請代行をしております。また、その他自動車関連の許認可についても、取得のサポート、アドバイスを致しますので、迷われずに、ぜひ一度お問合せをお願いします。
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