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「種苗法」はご存じですか?農業の関係者は理解しておきましょう

皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。

当事務所のある大泉町は、ひと昔前と比べれば、畑、田んぼが少なくなってきました。近所でも、兼業農家をやっていた方が、世代交代で、農家を辞めるなんてこともちらほら確認はされております。ただ、反対に、若い世代でここ最近の技術の進歩を利用した、新しい方法での農業を模索している方もいらっしゃいます。ドローンを使用したり、ゆくゆくは、自動で動く農機具等を活用されるなんてこともあるのではないかと思います。農業は、日本の食料自給率にも直接関係する産業ですので、政治も含め、よい方向に進んで頂けたらと思うばかりです。

そして、農業と言えば、「種苗法」なんて言葉、皆さんご存じでしょうか?こちらの記事では、種苗法について説明させて頂きます。

目次

「種苗法」とは何か?

種苗法(しゅびょうほう)は、日本の農林水産業において、植物の新品種の育成を促進し、種苗の流通を適正化することを目的とした法律です。正式には「種苗法(昭和23年法律第83号)」といい、1947年に制定されて以来、時代の変化に応じて何度も改正されてきました。種苗法とは、いわば農業の特許のようなものです。野菜、果物、穀物、花など農作物の苗や種について、新たに開発された品種を農水省に出願して、認められた場合、育成者権を得られ、その農作物の栽培、増殖する権利を占有することができます。

この法律は主に以下の2つの制度を柱としています。

  • 品種登録制度:新品種の育成者に「育成者権」という知的財産権を付与し、一定期間その品種の利用を独占できる制度。
  • 指定種苗制度:特定の種苗について表示義務などを定め、流通の適正化を図る制度。

品種登録制度と育成者権について

育成者権とは、農林水産省に品種登録された植物について、その育成者が種苗の増殖・譲渡・輸出などをコントロールできる権利です。これは特許権や著作権と同様の知的財産権になります。育成者が新品種の開発にかけた時間と費用を回収し、さらなる品種改良へのインセンティブを与えるために設けられています。

育成者権の存続期間は以下の通りです:

  • 一般的な植物:最長25年
  • 永年性植物(果樹・観賞樹など):最長30年

登録された品種は「登録品種」と呼ばれ、これに対して育成者権が及びます。一方、在来種や登録期間が終了した品種は「一般品種」とされ、自由に利用できます。

改正種苗法について

近年、日本で開発された高品質な品種(例:シャインマスカット、ゆめぴりかなど)が海外に流出し、無断で栽培・販売される事例が相次ぎました。これにより、日本の農業者が本来得られるはずの利益が失われ、農業ブランドの価値が損なわれる懸念が高まりました。こうした状況から、2020年に種苗法の改正が国会で成立し、2022年4月に完全施行されました。

一つの品種を開発するには、長い年月と開発者の努力が必要です。このような一朝一夕では開発できないものを勝手に海外に持ち出され、生産されてしまう、こういった事態を未然に防ぐためにも、この種苗法は機能しています。そして、開発者には、開発したことに対する恩恵を与える、最も当然のこととも思えます。

以下、改正種苗法のポイントについて、記載させて頂きます。

登録品種の海外持ち出し制限

育成者権者は、品種登録時に「輸出を制限する国」を指定することで、その国以外への種苗の持ち出しを制限できるようになりました。これにより、正規に入手した種苗であっても、育成者の意思に反する海外流出を防ぐことが可能になりました。

栽培地域指定制度の創設

育成者権者は、品種登録時に「栽培地域」を指定することができるようになりました。これにより、特定の地域でのみ栽培を許可することで、地域ブランドの保護や品質の維持が可能になります。

自家増殖の許諾制化

改正前は、農業者が登録品種を自家増殖することは原則自由でした。しかし改正後は、育成者権者の許諾が必要となりました。これにより、無断増殖による権利侵害や品質低下を防ぐことができます。

種苗法は、日本の農業の競争力を守り、育成者の権利を保護するための重要な法律です。近年の改正により、海外流出の防止、自家増殖の許諾制、栽培地域の指定など、より実効性のある制度が整備されております。この法改正は、単なる規制強化ではなく、農業者・育成者・消費者の利益を守り、持続可能な農業の発展を支えるための仕組みです。今後も、品種の保護と流通の適正化を両立させるための制度運用が求められます。「種苗法」は、農業に携わる方は、理解しておく必要がある法律の一つです。

昨今では、若い年齢層でも農業について目を向けている方もいらっしゃいます。また、法人化させ、大きな規模で農業をされている方もいらっしゃいます。チャレンジ精神が旺盛な農家の方には、今後の農業の発展のためにも、種苗法をご理解頂き、新品種の開発等に挑戦されてみてもよいかと思います。

「種苗法」について、お問い合わせはこちら

「種苗法」について疑問をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご質問下さい。当事務所でも、出来る限りの対応をさせて頂きます。また、種苗法に基づく種子や苗の生産・販売に関する登録申請に関しても、ご相談頂ければと思います。農業に従事されている皆様に出来る限りのサポートさせて頂きます。

また、農地転用等のご相談も承っておりますので、必要な際は、お声かけ頂けますと幸いです。

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