皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。
当事務所では、化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可の取得代行、取得についてのアドバイスを承っております。お気軽にご相談下さい。
こちらの記事では、化粧品における収去について説明させて頂きます。収去、化粧品業界にいても、この用語事態を聞いたことがない方も多いかもしれません。実際に収去という事態にあったこともない方もいらっしゃるかと思います。許認可の更新時、その他何らかの行政側との関わった際に、収去の話が出るかもしれません。収去というものがどういうものか、頭に入れておいてもよいかと思います。
化粧品の収去とは?
化粧品の「収去(しゅうきょ)」とは、厚生労働省や都道府県の薬機法関連担当者が、製造所や販売業者などから化粧品を無償で一部抜き取り、検査のために持ち帰る行政手続きになります。これは薬機法(旧薬事法)に基づく監視業務の一環で、消費者の安全を守るために行われます。訪問時に、行政側から、突然お話がある場合もありますし、お電話等でお願いがある場合もあります。
薬機法では、収去について「試験のため必要な最少分量に限り」行うことができると規定されており、業者が保有する製品のすべてを持ち去るようなことはありません。
収去された化粧品は、行政側から、特定の配合成分の調査をされたり、化粧品の表示等諸々安全性に関する検査等が行われます。化粧品では、成分によって、上限の配合量が定められています。仮に、この上限配合量を超える成分が確認された場合は、回収等の指示につながる恐れがあります。
化粧品収去の目的は?
化粧品は、人体に直接使用される製品であり、肌や毛髪に作用する性質を持ちます。このような性質から、他の工業製品と比べて高い安全性が求められます。尚、薬機法では、化粧品を「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために使用される物で、人体に対する作用が緩和なもの」と定義しています。
このように化粧品は安全性を求めらているため、行政は定期的または必要に応じて、製造製品の監視を行い、違法な成分の配合や不適切な表示がないかを確認するために収去を実施します。収去は、薬機法に基づく立入検査の一環として行われることも多いです。帳簿や製造記録の確認と併せて実施されます。
化粧品収去の流れについて
担当官が製造所や販売業者を訪問し、収去の目的と対象製品について説明します。通常は事前通知なしで突然訪問されることもあります。
特定の製品が指定される場合もありますが、多くの場合は「現在最も取り扱いの多い製品」などが選ばれます。サンプル品や未商品化の製品を誤って渡さないよう注意しましょう。
「最少分量」に限って製品を収去します。数品目に渡って、多数、持ち去られることはないです。あくまで検査に必要な量のみで、多くても数本です。
収去された製品は、成分分析、表示確認、広告表現の適正性などについて検査されます。禁止成分の有無、配合量の上限超過、法定表示の欠如、不適切な効能効果表示などがチェックされます。
問題がなければ「検査の結果、問題ありませんでした」との通知書が届きます。違反があった場合は、製品の回収命令や行政指導、場合によっては業務停止命令などが発せられることもあります。
このように、収去は突然行われます。化粧品は、その製品の特性上、外観からは、中身の成分の配合量等が確認できません。配合量等を確認するには、分析機器等を使用しての確認に頼るしかないです。そのため、使用する消費者にとっては、配合量を確認することは、ハードルが高いと言えます。簡単に気づかれないから、外観から確認が難しいからといって、上限が決まっている成分について、上限を超える量を配合させるといった行為は慎みましょう。そのようなことをしていた場合、突然の収去で会社の所業が公にさらされることになります。
また、原料の上限配合量に関する情報も、会社として認識しておく必要があります。ある原料について、上限量を知らずに、上限量以上を使用していたため、収去の際、判明したといった事態は避けたいものです。自社で判断が難しい場合は、お気軽に当事務所にご相談下さい。配合成分をご連絡頂ければ、使用配合成分に上限量制限があるかどうか、確認させて頂きます。
化粧品収去に関するリスクと注意点について
行政側の化粧品収去を問題なく対応するために、以下の事項について注意することをおすすめします。
- 表示・広告の適正性が大切です。
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薬機法では、化粧品の表示に関して「効能効果の誇大表示」や「医薬品的な表現」を禁止しています。収去によって表示内容がチェックされ、違反があれば行政処分の対象となります。届出製品名、ロット表示、全成分表示、製造販売元表示など、表示が適切かどうか注意し、製品を製造しましょう。
- 成分規制に注意しましょう。
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化粧品には「配合禁止成分」や「配合量制限成分」が定められており、これらは「ネガティブリスト方式」により規制されています。収去検査では、これらの成分が含まれていないか、または配合量が適正かが厳しく確認されます。処方の設計時には各原料の配合上限について確認するようにし、製品製造時には、製造記録で原料の使用料等を確認できるプロセスを用意しましょう。
- 収去が行わる際の対応方法を決めておきましょう。
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収去は突然行われることがあります。現場対応者が薬事知識を持っていない場合、収去がどのようなものか理解されていない場合等、通常製品ではなく、誤ってサンプル品を渡してしまうなどのトラブルが起こるかもしれません。とりわけ、多くの方が従事する倉庫や店舗などでは、薬事担当者以外が対応する可能性もあります。こういった薬事担当者以外が対応する場合に備えて、社内マニュアルを整備するのも大切です。
- 薬機法に関する社内教育を実施しましょう
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先に書いた、社内マニュアルの整備とも関連しますが、定期的な社内教育の実施も大切です。化粧品を製造する上で大切な点について、化粧品の表示について、収去等イレギュラーなケースについての対応方法についてなど、行政側と直接やり取りする担当者以外の方にも、理解してもらう機会を用意するべきです。個々の担当者レベルで行政側と相対するのではなく、会社全体として、行政側と相対できる体制を築きましょう。
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