皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。
今日は機能性表示食品のサプリメントで、健康被害報告が義務化されたことについて記事を書きます。
昨今の小林製薬様の機能性表示食品のサプリメントで発生した健康被害、社会的に大きな問題となりました。
問題が大きくなった要因の一つとして、会社側が健康被害と思われる情報を得てから、公表するまで2か月以上かかってしまったことが挙げられます。報告が遅れたことで、被害をさらに大きくしてしまった可能性があることは否定できません。大変難しいケースであったと思われます。
ここで、まずはじめに、キーワードとなる、「サプリメント」、「機能性表示食品」について説明しておきます。サプリメントと機能性表示食品、最近ではどこのお店に行っても見かけるようになりましたね。
サプリメントについて
まずはじめに、サプリメントについての説明です。サプリメント(栄養補助食品)は、日常の食事で不足しがちな栄養素を補うために摂取される「食品」です。医薬品とは異なり、病気の治療や予防を目的とするものではなく、健康の維持・増進を目的としています。
主な形状:
- 錠剤・カプセル粉末
- 顆粒
- 液体(ドリンクタイプ)
主な成分:
- ビタミン・ミネラル
- アミノ酸・食物繊維
- 機能性成分(DHA、ルテイン、ヒアルロン酸など)
機能性表示食品について
機能性表示食品制度は、2015年(平成27年)に消費者庁が導入した制度で、事業者が科学的根拠に基づいて食品の機能性を表示できるようにしたものです。
- 機能性表示食品の特徴は?
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国の審査は不要(特定保健用食品=トクホとは異なる)
事業者の責任で表示(ただし、科学的根拠の届出が必要)
消費者庁に事前届け出を行うことで、パッケージや広告に機能性を表示可能
- 表示方法の例
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「本品にはルテインが含まれます。ルテインは目の黄斑部の健康を維持することが報告されています」
「ヒアルロン酸Naは肌の潤いに役立つことが報告されています」
※こちらに紹介した通り、機能性表示食品では、“報告されています”という表現をわざと使っております。医薬品的な効能を謳わないための配慮です。
サプリメントと薬機法との関係について
薬機法(旧薬事法)は、医薬品・医療機器・化粧品などの品質・有効性・安全性を確保するための法律です。サプリメントや機能性表示食品も、広告や表示においてこの法律の影響を受けます。
・禁止される表現(薬機法違反の可能性あり)
「このサプリメントで○○病が治る」
「高血圧を改善する」
「免疫力を高める」
「脂肪を燃焼させる」
※これらは、医薬品的な効能効果を示唆する表現とみなされ、薬機法に抵触する可能性があります。
・許容される表現(機能性表示食品として)
「本品に含まれる○○は、健康の維持に役立つことが報告されています」
「△△は、記憶力の維持をサポートする成分として研究されています」
※このように、“治す”や“予防する”ではなく、“維持する”“サポートする”といった表現が求められます。
機能性表示食品、特定保健用食品で健康被害の報告が義務付けになりました
そして、この記事の本題になりますが、機能性表示食品と特定保健用食品での健康被害報告の義務化についてになります。
食品の機能性に着目されていた機能性表示食品ではありましたが、先に挙げたようなサプリメントでの健康被害問題が発生しました。そして、それを起因として、消費者庁では、食品表示法に基づく内閣府令の「食品表示基準」を改正し、2024年9月1日から機能性表示食品を製造・販売などする事業者に対し、健康被害が疑われる情報を把握した場合は、因果関係にかかわらず速やかに保健所などに報告することを義務づけました。違反した場合には、営業の禁止や停止の行政措置が可能となりました。
機能性表示食品に加えて、特定保健用食品(トクホ)でも、2024年9月1日から、摂取して健康被害と疑われる場合、事業者は医師による診断に基づき、食品との因果関係が不明でも速やかに消費者庁や保健所に報告することが義務付けられました。
機能性表示食品、特定保健用食品、共に、健康被害報告の期限はおおむね30日以内に、そして、同じ症例が複数発生した場合は15日以内、死亡や入院など重い症例は1例でも15日以内とされています。
従来から、医薬品、化粧品では、健康被害報告は義務化されていました。機能性表示食品のサプリメント、特定保健用食品のサプリメントでも、健康被害報告については、同様に扱われるようになりました。
また、2026年9月からはサプリメントを加工する工場では、安全で質の高い製品を作るための「適正製造規範=GMP」に基づいた製造管理を義務化するほか、製品のパッケージに、摂取する上での注意事項などを具体的に表記するように見直す方向とのことです。
今後も行政側の動きに注視していくように致します。当事務所で情報を入手しましたら、改めてご連絡させて頂きます。

