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「除菌」と「殺菌」の違いご存じですか?雑貨、医薬部外品を取扱いの方は注意しましょう

皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所、行政書士オフィスかわしまです。

当事務所では、医薬部外品製造販売業許可、医薬部外品製造業許可の取得を考えている業者様のサポートをしております。自社で取得したいのだが、色々な業務があって、許可取得のために人員を割けないなんてケースでは、ぜひお気軽に当事務所にご相談下さい。

最近は、寒さが本格的になってきましたね。空気も乾燥しつつあります。群馬県はからっ風で有名ですが、冬場の晴天とこの強風、ウィルスなどにとっては、絶好の環境かもしれません。インフルエンザが流行を来し始めていますし、うつさないように、うつらないように、色々な術で冬場を乗り切りたいところです。

ところで、ウィルスといえば、皆さん、「除菌」という言葉と「殺菌」という言葉があります。これらの違いはお分かりになりますか?「除菌」なんて言葉もありますね。これらの言葉、製品を販売する側から考えると、おいそれと簡単に使うわけには行かない場合があります。それぞれ、薬機法に基づいて、言葉を使用できたり、使用できなかったりします。こちらの記事では、これらの言葉について、説明させて頂きます。

目次

「除菌」「殺菌」「滅菌」「消毒」「抗菌」、それぞれの違い分かりますか?

「菌を取り除く」「菌を減らす」といった目的に使用される言葉には、「除菌」と「殺菌」のほかに「滅菌(めっきん)」、「消毒(しょうどく)」、「抗菌(こうきん)」などがあります。これらの用語は、日常会話では混同されがちですが、法律上の規制の有無や効果の確実性・程度において、明確な違いが存在します。薬、雑貨などを製造販売、小売りされている事業者様は、これらの違いについては、特に注意しておく必要があります。混同して、言葉を使用していると、広告した結果、薬機法違反なんてことにもなりかねません。

この中で、「殺菌」「消毒」「滅菌」の3つは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法、旧薬事法)によって定義や使用範囲が厳しく定められているのに対し、「除菌」と「抗菌」は、現行の法律による明確な定義や規制がありません。この「法律による規制の有無」が、製品の表示において最も重要な違いを生んでいます。

何が違うのでしょうか?「殺菌」と「除菌」について

殺菌(さっきん)について

定義と意味

「殺菌」とは、文字通り「菌を殺す、死滅させること」を意味します。しかし、この言葉には「対象物に存在する全ての菌を完全に殺滅・除去する」という意味は含まれていません。

法律上の位置づけと適用範囲

「殺菌」という用語は、薬機法によってその表示が厳しく規制されています。

  • 医薬品・医薬部外品のみに表示可能: 「殺菌」という言葉は、医薬品(例:特定の傷薬、医療用消毒薬)または医薬部外品(例:薬用石鹸、殺菌成分を含むハンドソープ)として厚生労働大臣の承認を受けた製品にのみ表示することが許可されています。
  • 雑貨品等での表示禁止: 洗剤、漂白剤、ウェットティッシュなどの雑貨品(一般に「雑品」と呼ばれる、薬機法の規制対象外の製品)では、たとえ細菌を殺す効果があっても、「殺菌」という表示をすることはできません。
効果の程度

ある程度の菌を死滅させれば「殺菌」と表示できますが、その具体的な効果の程度(何%の菌を殺す必要があるか)は、製品のカテゴリーや目的によって異なります。そのため、「殺菌」と表示されていても、必ずしも無菌状態になるわけではありません。

除菌(じょきん)について

定義と意味

「除菌」とは、「菌を取り除く、菌の数を減らすこと」を意味します。これは「殺菌」のように「菌を殺す」ことに限定されず、洗い流す、拭き取るなど、物理的に菌を対象物から分離・除去する行為全般を含みます。

法律上の位置づけと適用範囲

「除菌」という用語は、薬機法による規制を受けません。

  • 雑貨品で広く使用: 薬機法の規制を受けない雑貨品(食器用洗剤、洗濯洗剤、アルコールスプレー、お掃除シート、エアコンフィルターなど)で、微生物の数を減らす効果がある場合に広く使用されています。
  • 業界団体の自主基準: 法律上の明確な定義がないため、製品の業界団体が、「菌の数を一定程度減らすこと」といった独自の基準を設けていることが多いです。例えば、「菌を99%以上取り除く」といった表示は、これらの自主基準に基づいていることが一般的です。
効果の程度

「菌の数を減らす」ことが目的であり、その効果の程度は製品によって大きく異なります。「殺菌」のような厳密な基準がないため、効果の確実性という点では「殺菌」や「消毒」よりも緩やかであると言えます。極端に言えば、水洗いで菌を洗い流す行為も「除菌」に含まれる可能性があります。

「殺菌」と「除菌」の違いとは?

ここまで説明した内容を表でまとめますと、以下のようになります。

殺菌(さっきん)除菌(じょきん)
言葉の意味菌を殺す(死滅させる)こと。菌を取り除く、菌の数を減らすこと。
法律の適用あり(薬機法)なし(法律上の明確な定義なし)
製品に表示するには医薬品または医薬部外品のみが該当雑貨品(洗剤、スプレー、シートなど)で広く使用可能
主要な目的病原性微生物を死滅させ、衛生レベルを向上させる。
※人体にも使用できます。
日常生活における物品の清潔を保ち、衛生状態を改善する。
※あくまで物品です。人体には使用できません。

「殺菌」と「除菌」の決定的な違いは、「殺菌」が薬機法に守られた特定製品のみに許される表現であるのに対し、「除菌」は法律の縛りがない日用品で幅広く使われる表現であるという点です。同じように菌を減らす効果があったとしても、薬機法の対象であるかどうかで、製品に表示できる言葉が変わってくるのです。「殺菌」の方は、法律上、認められた製品にしか使えない表現になります。

「滅菌」、「消毒」、「抗菌」について

「殺菌」、「除菌」と共に違いを理解しておくべきなのが、「滅菌」、「消毒」、「抗菌」です。こられについても、薬機法との関連性があります。

滅菌とは

滅菌(めっきん)とは、対象物に存在する有害・無害を問わず、全ての微生物(細菌、真菌、ウイルス、および最も強い耐久性を持つ細菌芽胞を含む)を完全に殺滅または除去し、無菌性を達成することを意味します。

効果の程度としては、最も厳格で、完全な無菌状態を目指した手法になります。日本薬局方では、「微生物の生存する確率が10-6(100万分の1)以下になること」と定義されています。滅菌が適用されるのは、医療現場での手術器具、注射器、培養培地、特定食品の製造ラインなどが挙げられます。

消毒とは

消毒とは、病原性のある微生物(病原菌、ウイルスなど)を対象とし、これらを無毒化することです。殺滅したり、感染力を失わせたりして、人体に害のない程度までその数を減らす行為を意味します。法律上の位置づけとしては、「殺菌」と同様に薬機法によって規制される用語であり、医薬品・医薬部外品に使用されます。

手指の消毒、医療機器の消毒、環境の消毒などが代表的な適用例です。「殺菌消毒」という慣用句が使われることも多いですが、消毒は「無毒化」が目的であり、「殺菌」はその手段の一つです。

抗菌とは

抗菌とは、製品の表面における細菌の増殖を抑制することです。「除菌」や「殺菌」が「今いる菌に対して行う行為」であるのに対し、「抗菌」は「菌が増えないようにする(これから増える菌を防ぐ)製品の性能や状態」を指します。菌を殺したり、減らしたりするわけではなく、菌の増殖を抑えることが目的です。

適用例としては、 抗菌加工された衣類、プラスチック製品、建材などが挙げられます。最近では、トイレ等でも抗菌加工された製品を見かけるのは当たり前のようになりました。

まとめ

最終的に、「除菌」と「殺菌」を分ける最も実用的なポイントは、「その商品が薬機法で定められた医薬品・医薬部外品であるかどうか」になります。

薬機法の規制対象外の製品(雑貨品)であれば、「除菌」と表記されますし、薬機法の規制対象である製品(医薬品・医薬部外品)であれば、「殺菌」または「消毒」と表記されます。

製品の表示をされる際は、扱っている製品が医薬品、医薬部外品であるのかどうか必ず注意するようにして下さい。そして、最適な表現を選択して、くれぐれも、薬機法違反にならないよう、気をつけましょう。

雑貨をお取り扱いの業者様、医薬部外品を取り扱いの業者様、自分の会社がこの表現を使用できるのかどうか、製品と絡めて一度整理されておくとよいかと思います。

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