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個人事業主で化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可を取得することについて考えてみます

皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所 行政書士オフィスかわしまです。

当事務所では、化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可の申請を代行しております。また、ご自身で申請をお考えの場合も、当事務所が取得のサポートに回ることも可能です。お気軽にご相談下さい。

こちらの記事では、個人事業主として、化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可を取得することについて考えてみます。

化粧品製造販売業許可および化粧品製造業許可は、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に基づき、国民の健康と安全を守るための極めて厳格な許可制度です。業許可の取得自体は、取得する対象者が法人であるか、個人事業主であるか、取得することに対して、大きな問題になるわけではありません。個人事業主の方でも取得可能です。とは言え、取得は出来ても、デメリットが大きい場合は、取得することがプラスにならない可能性もあります。以下、こういった点も踏まえて、説明させて頂きます。

目次

個人事業主の場合の資金調達について

一般的に、個人事業主は、法人と比較して、信用力が低く見られがちです。

  • 金融機関からの融資: 事業資金の融資を受ける際、法人の方が、事業と個人資産が明確に分離されているため、大規模な融資や長期的な融資を受けやすい傾向があります。個人事業主の場合、事業計画の信頼性や個人の資産状況がより厳しく審査されることが多く、特に製造設備への初期投資や運転資金など、多額の資金が必要な場合に不利となります。
  • 出資の誘致: ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などの外部からの出資を受けることは、個人事業主の形態では事実上不可能です。法人の「株式」という明確な権利を与えることができないためです。

取引先、専門家からの信用力について

海外の原料メーカーやOEM工場、あるいは大手の販売チャネル(デパート、大規模小売店など)と取引を開始する際は、「個人事業主」という形態自体が信用力のハードルとなるかもしれません。

  • 継続性の懸念: 法人よりも事業の継続性や安定性に懸念を持たれやすく、取引条件が厳しくなったり、取引そのものを断られたりするケースも考えられます。
  • 契約手続きの煩雑さ: 契約書やコンプライアンスに関する審査が、法人よりも厳しくなることがあります

人材採用、組織体制について

化粧品製造販売業および製造業の許可要件を満たすためには、高度な専門知識を持つ人材の確保が必須です。しかしながら、個人事業主の場合は、このような人材の確保が難しい可能性があります。要因としては、

  • 社会保険・福利厚生の制限: 個人事業主の場合、健康保険や厚生年金などの社会保険の加入が任意または従業員数により制限されることがあります。優秀な専門人材は、通常、福利厚生が充実した法人企業での勤務を志向するため、個人事業主では採用競争力が大きく劣ります。
  • 将来性の懸念: 専門家にとって、個人事業主の組織は組織的なキャリアパスや事業規模拡大の将来性が見えにくく、優秀な人材が集まりにくい要因となります。

組織的な体制の構築の困難さについて

化粧品製造販売業許可取得後のGQP(Good Quality Practice:品質管理基準)やGVP(Good Vigilance Practice:安全管理基準)の遵守には、文書作成、教育訓練、品質会議など、組織的かつ継続的な活動が求められます。個人事業主の場合、総括責任者などが事業主本人であることが多く、業務がその個人に属人化しやすく、体制の脆弱性を指摘されるリスクがあります。そして、法人のように部門を明確に分けにくい組織構造では、責任範囲や権限の分離が難しくなり、内部監査や自己点検の客観性が保ちにくくなります。

個人事業主の無限責任について

個人事業主を選択した場合に、最も不利になる点は、このことです。

  • 事業と個人の財産の未分離: 個人事業主は、事業で生じた借入や損害賠償などのすべての負債に対し、個人が無限に責任を負います。万が一、製品事故が発生し、多額の賠償責任を負った場合、個人の自宅や全財産が差し押さえられるリスクがあります。
  • 製造販売業の重い責任: 製造販売業は、製品の品質と安全に対して最も重い責任を負います。薬機法違反やPL法(製造物責任法)上のリスクを考慮すると、有限責任である法人(株式会社など)の方がリスクヘッジの観点から圧倒的に有利です。

規制への対応及び行政対応について

個人事業主であろうと法人であろうと、薬機法に基づく要求事項(GQP/GVP等)の厳格さに差はありません。しかし、個人事業主の場合、少人数でこれらの膨大な文書作成、記録、管理、教育といった組織的な活動を遂行しなければならないため、実務的な負担が極めて重くなります。

  • 行政による立ち入り検査: 行政の立ち入り検査(GQP/GVP調査など)の際、組織体制の脆弱性や文書管理の不備を指摘されるリスクが、大組織を持つ法人に比べて高まります。
  • 法改正対応: 薬機法は頻繁に改正されます。改正のたびに、手順書の改訂や教育訓練が必要となりますが、個人事業主では専任の法務・薬事担当者を置く余裕がないことが多く、対応が後手に回りやすいです。

まとめ

化粧品製造販売業および製造業の許可は、個人の健康と安全に関わる極めて公共性の高い事業です。

個人事業主として許可を取得することは可能ですが、上記の通り、信用力、資金調達力、優秀な人材の確保、そして製品事故が発生した際の無限責任といった点において、法人(特に株式会社)と比較して大きな不利を背負うことになります。
事業の永続性、リスクヘッジ、および事業拡大のしやすさを考慮すると、これらの許可を取得する際は、最初から法人格で設立することが強く推奨されます。

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